ついにとろろそばを作ってみよう2 [とろろそばが出来るまで]

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秋からお届けしてきたこのコーナーもいよいよ最終回となりました。 畑から手がけてきたそば、ちょっとインチキしたけど正真正銘の自然薯、気持ちばかりではあるけどこだわりのそばつゆ。遂にメンバーも揃いました。
いざ、真っ正面からぶつかってみます。

text by 小川 恭

自分でも驚くほど几帳面に材料を計量し、準備万端。

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やっちゃうよ

まずそば粉に熱湯を注ぐ。ここからは時間との戦いだ。

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おりゃー

慌てて箸で全体に湯が回るようにかき混ぜる。前回よりもより早く、よりまんべんなく!箸の動きと共になんだか気持ちも焦る。急いで急いで急いで!頭の中の声が、私を急きたてるのだ。

ひとりで勝手に焦りながら、全体がそぼろ状になったところで強力粉をイン。
さらにかき混ぜながら、そば粉と強力粉を一体化させてゆく。
(焦りの)ボルテージは最高潮。そしてここで、水を加える。

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じゃばー

・・・・・・

あああっっっ!!

少なく感じたら調整できるように多めに入れていた水、全部入れてしまったのである。
焦るといいことない、っていうのは本当だ。そして勢いにのっちゃうって、恐い。

やっぱり私は真人間には到底なれそうにない。

とはいえ

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あきらめずにこねる

ちょっとやわらかく、べたつく感じはするがまとまり方は前回よりはるかにいい。
手に跳ね返ってくる感触が心地よい。

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すごくなめらかな表面

キレイにまとまってくれて嬉しくはあるのだが、蕎麦の里でやったときこんなだったか?という疑問も頭を離れない。むしろ前回のまとまらなさの方が近かった気もする。

自問自答しながらも、とりあえずのしに入る。

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基本に忠実に

丸い生地の角を出すようにのしていく。前回はぐいと麺棒をころがすだけでフチにぼろぼろとひびが入るような生地だったが、今回はスムーズに力を込めた分だけのされていく。

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短い麺棒じゃ足りなくなった

最初、家庭用の麺棒でのしていたのだが、生地が大きくなってきたので特大の麺棒登場。前回は生地が伸びなくて力をもてあましていたコイツの出番。

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こんな薄さまで伸びました

すごい。前回では考えられなかった薄さだ。

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これを屏風のようにたたんで

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切ります

生地が扱いやすいので、作業もサクサク進む。かつて、玉置さんを2時間以上待たせたとは思えないほどだ。こんなにテンポ良くすすんでいいのかしら?

よくありませんでした

生地を半分だけ麺状に切ってゆでてみると、打ち粉が足りなかったのと、やはり生地がやわらかすぎたせいかお湯の中でほぐれず固まったまま茹で上がってしまった。

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なんだこれ

ほぐれたものも途中でちぎれてしまう。生地の水分が多いとこういうことになるのか…。

残りの半分は、またあとでこね直してゆでるとして、その前にとろろの準備だ。

自然薯登場

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やっぱりすり鉢でしょ

道の駅で購入してきた自然薯を半分使用する。皮をむいて、あえてすり鉢を使ってすり下ろすことにした。なんとなく自然薯にはおろし金よりすり鉢が似合う気がする。

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いきなり折れた

そいや!と自然薯をすり鉢にこすりつけるといきなりポキンと折れた。よくしなるように見せてもろいのか…

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自然薯にてこずる

雰囲気ですり鉢を選んでしまったが、これがえらくやりづらい。まず自然薯がまったく言うことを聞かないのだ。つるつるすべって掴むことすらままならない。
でも、自然薯のぬめりは最初は全然かゆくならないのだ。むんずとわしづかみにしても全然へっちゃら。ただし、時間が経ってくると段々かゆくなってくる(しかも結構激しく)ので、なるべく早めに手を洗うことをおすすめする。

途中、自然薯を持ってすり下ろすことを諦めて、細かく刻んですり鉢に入れ、すりこぎでつぶしていく方法にチェンジ。なんとかとろろの形になってきた。

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とろろができました

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ものすごい弾力

さすが自然薯。弾力が全然違う。ふわふわのもちもちで、マシュマロのようだ。大変だったけど、すり鉢でやって正解だったかも。

ついに完成

先程の残りのそばを切り、前もって作っておいたそばつゆととろろを合わせる。 作業ですっかり暑くなり、冷たいものが食べたかったので、この間の高尾山そばツアーで行った高橋家さんの冷たいとろろそばをイメージして盛りつける。

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出来たー!

ちょっと分かりにくいかもしれないが、手前の黒いのはワカメです。

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とろろがすごい存在感

こんなに分厚いとろろが載ってるとろろそばはよそじゃ食べられないだろう。

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でもそばは短い

こんなにそばが短いとろろそばもよそじゃ食べられない…って出しちゃダメだそんなの。

味の方は、といえばとにかくとろろが美味しかった。ふわっふわでつゆとからまると最高だった。そばは水分が多いはずなのに、固かった(コシ…とはやはり違う)。でもそば粉自身が美味しいものなので、そばがきのようなつもりで食べれば美味しい。

これをとろろそばと呼んでいいものか迷うところではあるが、「とろろ」と「そば」が入ってるのだから、まあ大目に見ていただきたい。

結局最後まで完璧なものを作れなかったのは残念だが、それも当然なのかもしれない。 日常に溶け込んでいるものでも、ちゃんとイチから自分の力で作るというのは簡単な事じゃない、ってことだ。きっと。

あちこちに飛び回って、材料を揃え、1つのものを作るのはなんだか冒険ごっこをしているようで楽しかった。

拙い文章でしたが、読んでくださった皆様、それからこんな機会を与えてくださったSo-net編集部様はじめご協力いただきました皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

次にお目にかかるときは、美しいそばをご覧いただけるように、精進いたします。 ありがとうございました!!


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fuku

こちらのコラムは半年ほどだったでしょうか?お疲れさまでした。住んでいる地域は全く別ですが楽しく見させて頂いておりました。

こちらのコラムは終了するということですが、私的標本のほうで拝見させて頂きます。最終回ということなのでコメントさせて頂きました。
by fuku (2008-03-27 22:09) 

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